相続登記の義務化が令和6年4月1日に施行され、もう半年が経ちました。複数の友人に相続登記の義務化について聞いてみても、「知らない」、「なんのこと?」と相続登記の義務化について知らないようでした。法務省が昨年8月に行った調査でも、相続登記義務化について、67%の人が「全く知らない」と「よく知らない」でした。罰則規定があることに関しては78%の方が「全く知らない」と「よく知らない」でした。約1年前の調査結果だとしても、あまりよくない状況だと思います。相続登記義務化の周知徹底を国の施策として早めに行うべきだと思います。
所有者不明の土地や家屋をこれ以上増やさないようにするために相続登記を義務化したわけですが、現在のように相続登記の義務化についてあまり知られていない状況だと、今後、本当に所有者不明の土地や家屋を減らすことはできるのでしょうか。
ちなみに現在、所有者不明の土地の面積を全て足すと九州本島の面積を超えます。今後は北海道本島の面積にせまると予想されています。これってかなり異常なことですよね。
所有者不明の土地や家屋は負の要素がたくさんあります。相続登記やその他の相続手続きをする上での支障になります。また近隣住民に土地や家屋が被害を及ぼす恐れがある場合に、その責任の所在がわからないことにもなります。さらに言えば、経済的観点、防犯的・治安的・国防的観点からも好ましくない状況だと思います。
私見ですが、相続登記義務化を周知徹底するには、やはりテレビCMが良いと思います。相続に関することを身近に感ずる世代は、やはり、依然としてテレビを通じて情報を得ることが多いと思うからです。
しかし、相続登記の義務化に関する全国規模でのテレビCMは現在のところ放映していないようです(※)。色々とお忙しいと思いますが、相続登記の義務化に関係する各関係機関のご担当者様には、あらためて相続登記の義務化の重要性を認識していただき、ぜひ全国規模でテレビCMを展開し、相続登記義務化の周知徹底を図っていただきたいと思います。
また、このブログを読んだ方も相続登記義務化の重要性を認識してほしいと思います。
※各地域の司法書士会、司法書士事務所、不動産業者などが個別に相続登記義務化に関連するテレビCMを放映しているようです。
※「政府広報オンライン、相続登記義務化」等のワードでネット検索をすると、相続登記義務化に関する政府広報オンライン動画を見ることができます。わかりやすい動画なので興味のある方はぜひ見てください。